ストックマーケットレポート・サンプル 2016.4.10号
* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。
1:ファンダメンタル
現在、人々の注目は、「日米の選挙」に集まり始めているようですが、実際には、「アメリカの大統領選挙」であり、また、「日本の参議院選挙」のことになります。そして、この点につきましては、ご存じのとおりに、「トランプ氏が大統領に選出されたら、どのような事態が引き起こされるのか?」、また、「日本で、衆参同日選挙が実施されるのか?」などが、大きな関心事とも言えるようです。別の言葉では、「安倍首相が、消費増税を先送りにして、衆議院の解散に踏み切るのか?」ということですが、現時点では、「安倍首相のコメント」と「マスコミの見方」とに、大きな違いが出ている状況でもあるわけです。
つまり、「安倍首相」は、「予定通りに、消費税を10%に引き上げる」、そして、「衆議院の解散は、頭の片隅にもない」とコメントしていますが、一方で、「マスコミ」や「与党議員」の多くが、「衆議院の解散を想定している状況」でもあるわけです。そして、この点につきましては、「私の任期中に、憲法の改正を実施する」と公言している「安倍首相」にとりまして、「2014年末の衆議院選挙で大勝した記憶」が鮮明に残っているようにも思われますが、この時には、「アベノミクスへの信認」と「消費増税の先送り」が論点となったわけでした。
そのために、今回も、同様の結果を目論んでいるようにも思われますが、この点につきましては、さまざまな要因により、「同じ結果にならないのではないか?」とも考えている次第です。具体的には、「国民の意識変化」や「選挙年齢の引き下げ」、あるいは、「アベノミクスへの信頼感低下」などが、理由として挙げられるようですが、私自身としましては、「安倍首相の運勢」が、たいへん気に掛かる状況でもあるわけです。つまり、現在の「安倍首相」は、かつて、「森喜朗氏」が首相になった時と、似たような状況であり、本来は、冒険を避ける時期とも言えるわけです。
また、「アメリカの大統領選挙」につきましては、現在、「予想以上に、候補者選定に混迷している状況」となっているようですが、ご存じのとおりに、以前は、「民主党」が「ヒラリー・クリントン氏」、そして、「共和党」が「トランプ氏」で、ほぼ決定したようにも思われたわけです。しかし、実際には、まだ結論が出ず、しかも、この間の「候補者たちのコメント」を見ますと、実に、いろいろな意見が出ている状況でもありますが、私自身としましては、「保護主義的」な色合いが強くなるとともに、「孤立主義」の傾向が強くなっているようにも感じた次第です。
別の言葉では、かつての「モンロー主義」が思い出されたわけですが、この言葉は、「アメリカ孤立主義の代名詞」とも言われ、「1820年代」に使われたことも理解できるわけです。具体的には、「ウィキペデイア」で、次のように説明されていますが、私自身としましても、「アメリカは、基本的に、このような外交姿勢を取りがちではないか?」とも感じているわけです。つまり、「1980年代」に発生した「日本との貿易摩擦」の時に、盛んに、この言葉が使われたようにも記憶しているわけです。