ストックマーケットレポート・サンプル 2016.8.20号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

この10日間にも、実にいろいろな出来事が起きました。具体的には、「オリンピックの熱狂」や「イチロー選手の3000本安打達成」、そして、「天皇陛下のお言葉」と「日経新聞による日本国債の特集記事」などですが、やはり、「これらのすべてに、大きな意味が存在する」、あるいは、「時代の大転換を象徴する出来事だったのではないか?」とも思われるわけです。そのために、今回も、「これらの出来事に、どのような意味が存在するのか?」を考えながら、現状分析を継続したいと思います。

つまり、現在、マスコミの報道は、ほぼ「オリンピック一色」となっていますが、一方で、「8月7日以降の日経新聞」では、「日本国債の特集記事」が、継続して掲載されているわけです。別の言葉では、「片目でオリンピックを見ながら、もう一方の目で日本国債を注目する状況」となっていますが、前回のレポートで申し上げましたように、「8月7日」は、「丙申の月」が始まった日であり、また、「9月6日」までが、「年と月の暦が、丙申で重なる時期」になりますので、「この期間は、今まで以上の特別な注意を払うべきではないか?」とも考えているわけです。

具体的には、「いよいよ、世界的な国債価格の暴落が始まるのではないか?」とも感じていますが、現時点で必要なことは、「なぜ、今回、日経新聞が特集記事を掲載したのか?」、また、「この裏側には、どのような力が働いているのか?」を考えることでもあるようです。あるいは、今回の「特集記事」を徹底分析することにより、「人々の認識が、どのような状況なのか?」を判断しながら、「実情と照らし合わせることにより、今後の展開を予想する態度」が求められているようです。

また、現在では、「9月の会合で、日銀が金融政策の総括的な検証をする」という報道につきまして、さまざまな思惑が働いているようです。具体的には、「日銀による異次元の金融緩和政策」につきまして、多くの人が、「限界点に達したのではないか?」と理解し始めている可能性のことです。そして、「今後、どのようなことが起こるのか?」を、真剣に考え始めたようにも思われますが、この時の問題点は、やはり、「お金の性質」や「金融システムの仕組み」が理解されていないために、「いまだに、曖昧な議論に終始している状況」でもあるようです。

具体的には、「8月7日の日経新聞」におきまして、「竹中平蔵教授」と「吉川洋教授」の対談が載っており、この中で、「日本の財政破綻」がコメントされているわけです。そして、この時期につきまして、「竹中教授」は、「余命何年かの状態である」と述べられ、また、「吉川教授」は、「これまでは何とか持ちこたえてきたが、今後は…」ともコメントされているわけです。つまり、両者とも、「現在の金融情勢が続けば、将来的に、日本の国家財政は破綻する」と考えているようですが、この点につきましては、実際のところ、「今から10年前、あるいは、20年前から指摘され続けてきたことだった」とも言えるわけです。