ストックマーケットレポート・サンプル 2016.11.30号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

「11月8日」に「トランプ次期大統領」が選出されて以降、世界の株価は急上昇を始めています。特に、「日本株」につきましては、次のチャートのとおりに、「選挙結果を見て、いったん、急落したものの、その後は、急激な上昇を見せている状況」となっていますが、この時の注意点は、「今回の株高は、決して、トランプ効果によるものではない」ということでもあるようです。つまり、現在では、「トランプ次期大統領の政策に期待する相場が始まった」というような意見が主流となりつつあるようですが、実際には、「まったく正反対の状況ではないか?」とも思われるわけです。

より詳しく申し上げますと、「政策に期待できないために、現在の株高が発生している可能性」のことですが、この点につきましては、今までに繰り返して申し上げましたとおりに、「お金の性質と、その流れ」を理解することが、必要不可欠の状況とも言えるようです。具体的には、「現在、世界に、どれだけの資金が存在し、また、どのような変化が生じているのか?」ということですが、現在の日本では、残念ながら、この点に対する理解が、大きく不足している状況のようにも思われるわけです。

そのために、「海外」と「日本」とで、大きな「認識の違い」が生じているようですので、今回は、「海外で、どのように理解されているのか?」につきまして、具体例を紹介させていただきたいと思います。ただし、この時に注意すべき点は、「当然のことながら、海外でも、いろいろな意見が存在する」ということであり、「決して、偏った意見を信用するべきではない」ということですが、私自身としましては、「現在、相場を動かしている最も大きな要因は、いったい何なのか?」を考えることが、最も重要であると感じている次第です。

そして、この点に関しまして、海外では、私と同様の意見が出ていますが、具体的には、次のグラフのとおりに、「35年間継続した金利低下が反転を始めた」という状況のことです。つまり、「1981年から、米国の債券バブルが始まり、2016年に、大天井を形成した」という意見のことですが、ご存知のとおりに、「日本では、まだ、この点が軽視されているのではないか?」とも感じているわけです。その結果として、「現在、なぜ、株価が上昇しているのか?」が理解できないために、「トランプ大統領の政策に期待している状況」のようにも思われるわけです。