ストックマーケットレポート・サンプル 2016.12.10号
* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。
1:ファンダメンタル
今回は、世界中の人々が「米国大統領選挙の結果」で大騒ぎをしていた「11月10日」に発表された「日本国家の借金残高」について、説明させていただきます。具体的には、「平成28年9月末」の「国債および借入金並びに政府保証債務現在残高」という、「三か月に一度、財務省が発表するレポート」のことですが、今後は、この点に、市場の興味と関心が移ってくるものと思われるわけです。別の言葉では、現在、「約35年ぶりの金利大転換」が終了したものと思われますので、これから想定される事態は、いよいよ、「金利の急騰」がもたらす「国家破綻」とも想定されるわけです。
また、今回は、「補足説明」の部分から始めさせていただきますが、この理由としましては、「国家の債務残高」につきまして、「IMF基準」と「日本基準」との違いがあるからです。つまり、次の表のとおりに、「IMF基準では、日本の借金総額は、平成28年末で約1062兆円である」という計算になるわけですが、一方で、「日本基準では、計算方法が違うために、残高は約853兆円である」とも考えられているわけです。つまり、「日本基準」では、「短期借入金」や「財投債」などが除外されていますので、今回は、この点も考慮しながら、「今後、どのような展開が予想されるのか?」を考えてみたいと思います。
別の言葉では、最近の「マイナス金利」が、「国家財政」に対して、「どのような影響を与えたのか?」、また、「今後の金利上昇で、この影響が、どのように変化するのか?」を考えることが、これからきわめて重要な点のようにも思われるわけです。具体的には、上記の表のとおりに、「2017年3月」である「平成28年度末」に、「借金残高が、約1119兆円にまで増える」と想定されていますが、今後の注目点は、「本当に、この推定通りになるのか?」ということでもあるようです。
また、「日本基準での残高」につきましては、次の表のとおりとなっていますが、この時の注目点は、「約196兆円」もの「地方の長期債務残高」とも言えるようです。つまり、現在の「日本」には、「国家」に「1062.6兆円+40.5兆円=1103.1兆円」もの「債務」、そして、「地方自治体」にも「196兆円」の「長期債務残高」が存在するわけです。つまり、「国家と地方とで合計しますと、現在、約1299.1兆円もの借金が存在する」、しかも、この他に、「特別会計が、国家と地方の両方に存在する」という状況でもあるわけです。