ストックマーケットレポート・サンプル 2017.1.30号
* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。
1:ファンダメンタル
今回は、「株式」と「債券」、そして、「金(ゴールド)」の価格につきまして、「グレーヤーズ氏」という「金融専門家」の意見を紹介させていただきますが、基本的には、「海外の投資家は、どのような認識をしているのか?」を、常に考えながら、自分の意見と照らし合わせることが重要だと考えている次第です。また、今回のコメントにつきましては、長い文章になりますが、たいへん興味深い内容のために、部分ごとに区切って、また、私の意見を加えながら、説明させていただきたいと思います。
現在、ほとんどの投資家にとって、投資における関心事は、「株価の上げ下げ」だけのようにも思われる。そして、この点については、プロとアマとの違いを問わず、同じ状況のようだが、実際に、「世界の債券」を除くと、現在では、「株式市場」が、約80兆ドルの時価総額であり、世界で最も大きな市場とも想定される。(グレーヤーズ氏のコメント)
この点につきましては、私自身も、たいへん共鳴する意見になりますが、実際のところ、現在では、ほとんどの投資家が、「株価の上げ下げ」だけに注目しているようにも思われるわけです。別の言葉では、「世界に、どれだけの金融資産が存在し、また、その資金が、どのように流れているのか?」を考える人が、日本には、ほとんど存在しない状況とも言えるようですが、海外では、このような考え方が主流となっているようにも感じています。
「1913年」に米国の中央銀行である「FRB」が創設されて以来、株式投資については、「天国への階段」を上るような状況だったが、この時に、いくつかの「躓(つまず)きの石」が存在した。具体的には、「1929年の大恐慌」の時、ダウは「約400ドル」から「約40ドル」へと10分の1程度の価格にまで暴落した。そして、1954年に元の価格に戻るまで、25年間もかかったが、過去103年間の平均リターンは、配当を除くと約5%であり、また、配当を含めると約10%だった。(グレーヤーズ氏のコメント)
基本的に、「外国人」と「日本人」との違いは、「具体的な数字で全体像を捉えているのか?」という点にあるものと考えています。つまり、「日本人」の傾向としましては、「目先の動きに一喜一憂しやすい」、あるいは、「曖昧な議論に終始しがちである」などの点が指摘できるものと思われますが、私自身が、海外で教えられたことは、「統計学を駆使することにより、曖昧さを排除する」、そして、「長期的観点から、世の中の動きを考える」ということでもありました。