ストックマーケットレポート・サンプル 2017.2.10号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

ご存知のとおりに、現在では、「トランプ大統領」が、次々と「大統領令」を発令しており、また、この行動に対して、世界中の人々は、「成り行きを見守る状態」となっているようです。具体的には、「TPP(環太平洋経済連携協定)からの完全離脱」や「メキシコの国境に壁を建設する計画」など、「オバマ前大統領」とは、全く違った政策を取り始めているわけですが、現在、世界中の人々が、心の底で感じていることは、「今後、世の中は、いったいどうなるのか?」ということであり、また、この点に関して、真剣に悩み始めた状況とも思われるわけです。

そのために、今回は、「レーガン大統領」の時代に「財務長官補佐」を務めた「ポール・クレーグ・ロバーツ博士」の意見を紹介させていただきながら、「今後、どのようなことが起こるのか?」を考えてみたいと思います。別の言葉では、「日本人」と「西洋人」との間に、大きな意見の違いが存在するようですので、この点も考慮しながら、できるだけ詳しく説明させていただきますが、この文章を読んで感じたことは、「ロバーツ博士は、アメリカの白人層を代表する人物の一人ではないか?」ということでもありました。

つまり、「なぜ、今回、トランプ大統領が選出されたのか?」につきましては、今回の意見により、ある程度、納得できたものと考えていますが、一方で、「ロバーツ博士」自身は、「私は、トランプ大統領の支持者ではなく、単なるスコアキーパー(記録者)である」とも述べているわけです。別の言葉では、「経済学的な観点から、歴史の証言者の一人として、過去に起きたことを正確に説明する役割を持っている」と考えているようですが、基本的には、「1980年代」に活躍された方でもありますので、「なぜ、アメリカが、現在のような状態になったのか?」を中心にして、現在の世界情勢を理解しようとしているようにも感じられた次第です。

より具体的には、「アメリカの国内産業が、どのようにして空洞化していったのか?」につきまして、たいへん興味深い意見を述べられていますので、今回は、この点を、詳しく説明させていただきたいと思います。別の言葉では、「ロバーツ博士」は、「米国のグローバル企業」に対して、ある種の「嫌悪感」や「敵対心」を抱いているようにも感じられましたので、この点を考慮しながら、冷静に、かつ、中立的な立場で、今回のコメントを解説させていただきたいと思います。

また、「ロバーツ博士」の「基本的な考え」には、次の「ムッソリーニの言葉」が、大きな影響を与えているようですが、実際には、「ファシズムに対する嫌悪感」とも思われるわけです。具体的には、次のように説明されていますが、「ムッソリーニ」が定義した「ファシズム」は、「国家と企業との、力の結束により発生した会社主義である」というものですが、「ロバーツ博士」は、この定義について、「1980年代以降のアメリカ企業にも当てはまるのではないか?」と理解しているようです。