ストックマーケットレポート・サンプル 2017.4.30号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

現在、「マスコミ」や「市場」の関心は、「北朝鮮情勢」に集中しているようですが、実際のところ、「これから、どのような展開になるのか?」につきましては、全く予断を許さない状況とも言えるようです。具体的には、「本当に、北朝鮮との戦争状態になるのか?」、また、「戦争が起こると、どれだけの被害が出るのか?」ということですが、基本的には、「かりに戦争状態になっても、短期間で終了するのではないか?」、そして、実際には、「中国の介入や圧力などにより、違った方法で解決されるのではないか?」とも想定している次第です。

より具体的には、「中国が石油輸出をストップする」というように、厳しい「経済制裁」が課されるとともに、「北朝鮮の国内が混乱状態に陥る可能性」、すなわち、「金正恩委員長が失脚する可能性」を想定しています。そして、この時には、「三種類の可能性」が存在するものと考えていますが、一つは、「イラクのフセイン大統領が、命を奪われたような方法」であり、もう一つは、前回、申し上げましたように、「ルーマニアのチャウシェスク大統領が、1989年に公開処刑されたような方法」、そして、最後が、「フィリピンのマルコス大統領が、1986年に米国に亡命したような方法」ではないかと考えています。

つまり、私自身は、「金正恩委員長」が失脚し、「北朝鮮の政治体制」が崩壊する可能性が高いものと想定していますが、実際のところ、現在の「北朝鮮」につきましては、まさに、「風前の灯火」とでも呼ぶべき状態でもあるようです。別の言葉では、「北朝鮮の運命は、すでに、レッドラインを超えた状態ではないか?」、そして、「たいへん近い将来に、南北朝鮮の統一が実現されるのではないか?」とも考えており、現在の、世界的な緊張感につきましては、このことが原因の一つとも思われるわけです。

より具体的には、現在の「北朝鮮」のような「国家元首の世襲制」という状況が、あまりにも異常であり、また、「三代目」の「金正恩委員長」につきましては、「一国のトップとなるような人物ではない」ということは、世界全体が認める状況のようにも思われるわけです。その結果として、「売り家と、唐様で書く三代目」という言葉のように、「国家」を崩壊させる可能性が、きわめて高くなっているようですが、この点につきましては、「東西ドイツの壁」が崩壊した後に、「社会主義国」や「共産主義国」が崩壊したことと、「同じような意味を持っているのではないか?」とも感じている次第です。

つまり、大きな「歴史の流れ」からは、「現在が、数百年に一度の大転換期である」とも考えていますが、実際には、以前から申し上げていますように、「西洋の時代が終焉し、東洋の時代が始まる可能性」のことになります。別の言葉では、「お金が最も大切である」という価値観のもとに誕生した「資本主義社会」が行き詰まりを見せるとともに、現在では、世界中の人々が、「新たな価値観」を模索し始めている状況のようにも思われるわけです。