ストックマーケットレポート・サンプル 2017.5.20号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

この10日間にも、色々な出来事が発生しましたが、具体的には、「フランスや韓国での新大統領誕生と政権交代」や「日本での森友問題」、そして、「安倍首相が主導する憲法改正の議論」などのことです。ただし、私自身としましては、最近、頻発している「殺人事件」が、気に掛かる状況であり、実際には、「人を殺したいから殺した」というような「動機が分からない、不気味な殺人事件」が発生しているわけです。そして、現時点では、「なぜ、このような殺人事件が発生するのか?」につきまして、私自身も、ほとんど理解できない状況でもあります。

より詳しく申し上げますと、以前に多発した「保険金殺人事件」などにつきましては、「お金の魔力が、人を、これほどまでに狂わせるのか?」とも感じたわけですが、今回の「愛媛県今治市の高齢者殺人事件」などにつきましては、「容疑者の精神状態が、いったい、どうなっているのか?」と考えざるを得ないわけです。つまり、これらの殺人事件につきましては、「私の知らないこと、あるいは、見逃していることが存在するのではないか?」と感じるとともに、「心の謎」を考える上では、「決して、避けて通れない問題ではないか?」とも思われたわけです。

別の言葉では、「前回のレポート」で申し上げましたように、「相場」や「社会情勢」に関する「未来予測」の基本は、「日々の出来事を丁寧に分析する」、また、「数多くの事実から、天地自然の理を読み取る」という作業の積み重ねだと考えています。そして、この観点から、上記の「殺人事件」を考えますと、実に厄介な問題が内包されているようにも思われるわけです。そのために、今回の「ゴールデンウィーク」の期間中に、色々な思いを巡らせましたが、この時に行き着いたことが、私自身の「過去40年余りの相場の実践経験」や「その時の思考法」でもありました。

つまり、最初は、全ての人が、「相場」や「経済学」に対して、全く素人の状態であり、この点につきましては、当然のことながら、私も、全く同じ状況でもありました。そして、この時に思い出されたことが、「なぜ」を問い続けてきたということでしたが、具体的には、「なぜ、株価が上がったり下がったりするのか?」から始まり、その後は、「なぜ、米国の大学で学んだ為替理論が、実践の役に立たないのか?」などのことです。また、この時に感じたことは、「一つの謎が解けると、次の『なぜ』が出てきた」ということであり、実際には、「全ての謎が、即座に解けたわけではなかった」という状況でもありました。

具体的には、「易経の謎」や「お金の謎」などにつきましては、「10年」、あるいは、「20年」も悩まされ続けたわけですが、今回、同時に思い出されたことが、次の「思考方法」でもありました。つまり、最初に、「問題点を明確に意識し、把握する」、そして、その次に、「その問題を腹にしまい込み、忘れてしまう」という方法ですが、このことは、以前に申し上げました、「腑に落とす方法」であり、実際には、「未解決の問題を、腹にしまい込んでおくと、ある日突然に、閃きが得られた」という、私自身が数多く経験したことでもあります。