ストックマーケットレポート・サンプル 2017.5.10号
* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。
1:ファンダメンタル
この10日間は、ほとんどが「ゴールデンウィーク」の期間中となり、「日本の市場」は長期間のお休みになります。そのために、今回は、この期間を利用して、今までの「論点整理」を行いたいと思いますが、具体的には、私のライフワークである「お金の謎」、「時間のサイクル(未来予測)」、そして、「心の謎」について、「どこまで理解が進展し、また、何が分かっていないのか?」を考えることになります。そして、この時に思い出されることは、「最初から、この三点が、明確な問題意識として存在したわけではなかった」ということでもありました。
つまり、最初は、「1983年までの2年間、アメリカの大学で学ぶことができた」、そして、「学んだことを、実際のビジネスに活かしたい」という「想い」しか持っていなかったようにも感じられるわけです。しかし、実際の経験としましては、「為替の理論」を中心にして、「アメリカの大学で学んだことが、全く、実践の役に立たなかった」、そのために、「なぜ、このようなことが起こるのか?」について真剣に悩み、「色々なことを考えさせられた」という状況でもあったわけです。
そして、行き着いた結論が、「1980年代初頭から始まったマネーの大膨張」であり、また、そのキッカケとなった「1971年のニクソンショック」でもありました。別の言葉では、「1980年代に入り、銀行を中心に経済の金融化が発生した」、この結果として、「既存の経済理論が、ほとんど無力化した」という状況のことですが、この点につきましては、いまだに、私以外に主張する人が少なく、実際には、「私自身が、過去30年以上も、異端的な立場にあった」ようにも思われるわけです。
しかし、興味深い点は、「人の行く裏に道あり花の山」という「相場の格言」のとおりに、「多くの人と反対の投資をしたために、投資での成果が得られた」ということでもありました。具体的には、「2000年からの金(ゴールド)への投資」のように、「金(ゴールド)が、単なる石ころになった」といわれた時が、「歴史的な大底」であり、この時に投資した「金」が、大きな利益に繋がったわけです。そして、このことは、現在、最も重要視すべき考え方ではないかとも感じていますが、実際には、「どの商品が、現時点で最も割安なのか?」を常に考えながら、「決して、異端を恐れない態度」が必要なようにも思われるわけです。
別の言葉では、今後、「想定以上の激変期」に見舞われるものと考えていますので、この時に、決して行ってはいけないことが、「他人と同じ行動を取る事」とも考えているわけです。より詳しく申し上げますと、これから想定される「最も大きな変化」は、「お金さえあれば大丈夫だ」という認識に凝り固まった人々が、「お金の価値」が激減した時に「パニック状態に陥る可能性」のようにも思われるわけです。また、現在、「財務省」や「金融庁」などが目論んでいる「預金から株式への資金移動」につきましては、基本的に、「30年前と同様のバブル状態」を発生させるものと考えていますが、この時に、決して見逃してはいけない点が、「30年前との違い」とも考えられるわけです。