ストックマーケットレポート・サンプル 2018.1.30号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

最近、私自身が気になる点は、「市場の誤解」が、いろいろな面で発生している可能性ですが、具体的には、「ビッグデータとAI革命」であり、また、「今後の金利動向」や「少子高齢化問題」などのことになります。あるいは、「北朝鮮情勢」や「アメリカの行方」なども、同様の状況となっているようにも感じていますが、「なぜ、私が違和感を覚えるのか?」を冷静に分析しますと、やはり、「お金が最も大切なものである」という「価値観」が、依然として、世界全体に蔓延している状況が指摘できるようです。

世界のデータ量

(出典:日経新聞)

より具体的には、「1月14日の日経新聞」に掲載された「データ資源を巡る米中の動き」という記事に関して、「根本的な誤りが存在するのではないか?」とも感じたわけですが、その理由としましては、「データが本当に資源なのか?」という疑問を抱いたからです。つまり、「ビッグデータとAI(人工知能)の活用法」として、「お金儲けの手段である」と理解されているようですが、私自身としましては、この点に、大きな「間違い」が存在するようにも思われたわけです。

別の言葉では、「資本主義の成り立ち」や「お金の性質」などを考えますと、「大量のデータを保有するだけでは、お金儲けの役にたたないのではないか?」とも感じたわけです。つまり、「お金とは、いったい、どのようなものなのか?」、また、「お金は、どのようにして創られ、現在、どれほどの残高が存在するのか?」を理解することが、現時点における、より重要なポイントのようにも思われましたが、「今後の世界」につきましては、「お金の残高が、実質的に急減する状況」も想定されるわけです。

つまり、私が提唱する「信用本位制」が完全崩壊した時に、「世の中が様変わりの状態になる可能性」のことですが、実際には、「大インフレ」により「デリバティブや債券、あるいは、預金や現金などが、実質的に価値を失う可能性」のことになります。そして、この点を理解するためには、今まで詳しく申し上げてきました「お金の性質」を考えることが、最も重要な点であり、実際には、「お金は、人々の信用が形になったものである」という事実を認識することとも言えるようです。