ストックマーケットレポート・サンプル 2018.3.10号
* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。
1:ファンダメンタル
今回も、前回に引き続き、「ドイツのハイパーインフレ」の実情を説明させていただきますが、たいへん長い文章になりますので、例外的に、ほとんどの紙面を使わせていただきます。つまり、通常の形式とは違ったレポートになりますが、最近の「海外の意見」を見ますと、「ドイツのハイパーインフレ」のみならず、「西ローマ帝国時代のインフレ」のように、「過去のインフレ」に関するレポートが、数多く出ている状況でもあるわけです。
また、今回の注意点も、やはり、「ギャロッピング・インフレ」と「ハイパーインフレ」との「違い」を理解することでもあるようです。つまり、私自身としましては、「1923年の半ば」から「ハイパーインフレ」が始まったものと理解していますが、下記の説明では、「1922年の半ばから」となっているわけです。そのために、この点も考慮しながら、より詳しい説明をさせていただきますが、基本的には、「過去100年間に、30ヶ国以上で発生したハイパーインフレ」につきまして、「大きな流れ」は同じであるものの、「個々の国々で、表面的な違いが存在する状況」のようにも感じられるわけです。
「1922年の半ば」から「1923年末」にかけて「ハイパーインフレ」が勃発した。上記の表は、この間の状況を物語っている。「ライヒスバンクの金融担当者」は、当初、「物価上昇の根本的な原因が、為替の下落にある」と考えていたようである。「1922年の末」、彼らは、マルクの買い支えを実施した。しかしながら、より速いペースで、紙幣の増刷を継続していたために、この目論見は失敗した。彼らが行ったことは、価値のある「金(ゴールド)」や「外貨」を売却して、価値のない「マルク」を買ったことだった。(出典:Scientific Market Analysis)
より詳しく申し上げますと、「国家の財政破綻」、そして、「中央銀行の紙幣大増刷」が「ハイパーインフレ」の基本的要因とも考えていますが、「どのようなスピードと規模で、ハイパーインフレが発生するのか?」につきましては、「千差万別の状況」とも想定されるわけです。しかも、今回は、「一国のみならず、世界全体で国家財政の破綻が懸念される状況」でもありますので、より一層、この点には、大きな注意を払っていきたいとも考えています。