ストックマーケットレポート・サンプル 2018.4.10号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

この10日間は、「北朝鮮の金正恩委員長による電撃的な訪中」と「佐川前国税庁長官の証人喚問」で、マスコミが大騒ぎの状況となりました。そのために、最初に、「北朝鮮情勢」について考えますと、実際には、ご存知のとおりに、「今まで、核兵器とミサイルの開発に全力を注いできた」という状況でもありました。つまり、「先軍政治」という言葉のとおりに、「全てにおいて軍事を優先する政策」が取られてきたわけですが、その結果として発生した事態が、「世界的な経済制裁」であり、また、「米国の強硬な態度」でもあったわけです。

より具体的には、「米国が北朝鮮を攻撃する可能性」が高まった状況のことですが、同時に、「北朝鮮国内の経済面における疲弊」も強まっていたものと思われます。つまり、「経済的な制裁」が効き始めたことにより、「国内経済」が、大変厳しい状況となっていたようですが、今回は、このような状況下で、突如として、「朝鮮半島の非核化」の話題が出始めたわけです。そして、この理由としましては、「金正恩委員長」の「北朝鮮の現体制を維持したい」、あるいは、「自分の身を守りたい」という「思惑」が存在するようにも感じられるわけです。

しかし、この時に考えなければいけない点は、「国民の不満」であり、実際には、「軍部」と「一般庶民」が、「現在、どのように感じ、また、今後、どのように行動するのか?」ということでもあるようです。具体的には、今まで「軍部」が優先されていたものの、「国民」につきましては、「食料不足に悩まされている可能性」も報道されているわけです。そのために、今回の「金正恩委員長による突然の態度変更」は、今後、「軍部」と「一般国民」の両方から不満が出る可能性も考えられるようです。

より具体的に申し上げますと、「経済制裁の解除」につきましては、今後、「さまざまな交渉」が必要なために、「時間的な遅れ」が存在するものと思われますが、「軍部」につきましては、「朝鮮半島の非核化」が実施された時に、「軍の存在価値」が減少し、不満が高まる状況も想定されるわけです。そのために、「金正恩委員長」としましては、「国民の不満を抑えながら、対外的な交渉に臨む」という、きわめて難しい局面を迎えるものと推測されますが、実際には、「権力の暴走」が行き詰まりを見せ、「過去の独裁者と同様の運命をたどる可能性」が高くなっているようにも感じている次第です。

また、「財務省による公的文書の改竄問題」につきましては、ご存知のとおりに、「佐川氏が、証言拒否を繰り返した」という状況でもありました。そして、「自民党」としましては、「早期の幕引きを図りたい」と考えているようですが、実際には、「財務省内部や地検からの更なる情報提供」なども予想されるために、「一筋縄ではいかない状況」とも言えるようです。しかも、現在では、「財務省が抱える本当の問題」が、前回のレポートで申し上げましたように、「森友問題とは比較にならない規模」のようにも感じられますので、今回は、この点を、詳しく説明させていただきます。