ストックマーケットレポート・サンプル 2018.6.20号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

「2018年」も半ばに差し掛かりましたが、「今年の後半」につきましては、以前から申し上げていますように、「世界情勢が劇的に変化するのではないか?」と考えています。そして、マスコミでも、徐々に、同様の意見が増えており、「6月8日の日経新聞」では、「スクランブル」という欄で「米金利上昇、打撃読めず」という記事が掲載されていますが、この中で、米運用会社の「ピムコ」は、「世界経済と金融市場は、劇的な変化を伴う新しい局面に入る可能性がある」とコメントしています。

ただし、「日経新聞」としましては、今までと同様に、「米金利上昇で、世界景気が低迷し、新興国で混乱が起きると、資金はリスクオフに向かい、円高や世界株安を招く可能性がある」ともコメントしています。つまり、「大恐慌シナリオ」を想定しているようですが、実際には、「世界のマネー」と「実体経済」の境界線が破裂し、「大量の資金が実物資産へ流れる可能性」が存在するようです。別の言葉では、「金融の逆ピラミッド」において、「金融のメルトダウン」が、「コンピューターマネー」から「紙幣」の部分へ浸食を始める「インフレシナリオ」のことでもあります。

(出典:株式会社テンダネス)

つまり、「信用崩壊」により、本当の意味での「インフレ(通貨価値の下落)」が発生するものと考えていますが、この時の必要条件としては、「世界のマネー」における「内部分裂」、すなわち、「国債を守る陣営」において、何らかの亀裂が生じる事態を想定しています。そして、現在では、「アメリカのトランプ大統領」が、この点に関しまして、きわめて大きな役割を果たしているようですが、具体的には、「貿易戦争」であり、また、「米朝首脳会談を巡る思惑」のことです。

そして、「貿易戦争」につきましては、「実体経済への悪影響」よりも、「世界の金融システムを崩壊させる可能性」が高いことは、以前に申し上げたとおりですが、現在では、「G7が内部分裂を始めた可能性」も想定されるわけです。具体的には、「アメリカ」と「その他の6ヶ国」とで、さまざまな軋轢が生じ始めた状況のことですが、実際には、「トランプ大統領」が仕掛けた「貿易戦争」をキッカケとして、今後、先進各国で、本格的な「信用崩壊」が始まる可能性のことです。