ストックマーケットレポート・サンプル 2018.7.30号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

前回のレポートで申し上げました「マクロ・プルーデンス」につきましては、次の「ミーゼス氏」の言葉が、全てを簡潔に物語っているようにも感じています。また、「ミーゼス氏」につきましては、「ウィキペディア」で、次のように紹介されていますが、注目すべき点は、「1971年のニクソンショック」以前に、「金融システム」の「真理」や「真実」に気付かれたことだと考えています。

ルートヴィヒ・フォン・ミーゼス(1881年9月29日 - 1973年10月10日)は、オーストリア=ハンガリー帝国出身の経済学者であり、現代自由主義思想に大きな影響を及ぼした。著名な弟子にフリードリヒ・ハイエクがいる。(出典:ウィキペディア)

国家債務を国債や紙幣で肩代わりする行為が継続すると、遅かれ早かれ、間違いなく限界の日が訪れる。そして、その日は、その国の金融システムが完全崩壊する時であり、また、その国の通貨が完全に価値を失うまで、減価を始める時である。

(出典:キング:ワールドニュース)

より詳しく申し上げますと、「ミーゼス氏」が活躍されたのは「金本位制の時代」であり、この時には、現在よりも、はるかに「マネーの総量」が少なかったことも理解できるわけです。そのために、「通貨の健全性」につきましては、現在よりも、きわめて良好な状況でもありましたが、実際には、「金(ゴールド)の総量」が歯止めとなり、「マネーの膨張」を抑えることが可能だったわけです。しかし、「1971年のニクソンショック」以降は、ご存知のとおりに、「糸の切れた凧」のような状態となり、未曽有の規模で「マネーの総量」が急増を始めたことも理解できるわけです。

そのために、これから到来するものと思われる「限界の日」と「その後の展開」につきましては、「ミーゼス氏」の予想を、はるかに超える事態になるものと考えています。つまり、「一国」だけではなく、「世界全体の混乱」であり、また、「規模的にも、今まで人類が経験したことがないほどの大きなものになる可能性」のことです。しかも、今回は、「信用本位制」や「コンピューターマネー」、そして、「デリバティブ」というように、「通貨のバブル」を増幅させる要因が重なりましたので、「過去数十年間に発生したマネーのバブル」につきましては、「私自身も過小評価しているのではないか?」と、常に、自分自身に問いかけている状況でもあります。