ストックマーケットレポート・サンプル 2018.9.10号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

今回は、「8月24日」に「米国のジャクソンホール」で行われた、「パウエルFRB議長の演説」を説明させていただきますが、「パウエル氏」は、私自身が「FRBの金融政策」を詳しく調べ始めてから「4人目の議長」に当たります。具体的には、最初が、「グリーンスパン議長(1987年から2006年)」であり、次が「バーナンキ議長(2006年から2014年)」、そして、三人目が「イエレン議長(2014年から2018年)」でしたが、基本的には、「全員が、経済や金融に対する学識、そして、経験が、きわめて豊かな人々」でもありました。(注:カッコ内は在任期間)

また、その前の「ボルカー議長(1979年から1987年)」につきましては、「インフレ・ファイター」と呼ばれているとおりに、1980年前後に発生した「インフレ」に対して、きわめて強硬な姿勢を取ったことで有名な方でもありました。そして、今回、上記の「チャート」を眺めながら、また、「それぞれのFRB議長が、どのようなコメントをしてきたのか?」を思い出しながら、「1971年のニクソンショック以降、世界の金融情勢が、どのように変化してきたのか?」を振り返りましたら、「実に、感慨深いものがあった」というのが正直な感想になります。

より詳しく申し上げますと、「1971年のニクソンショック」により、「人類史上、初めて、通貨と実物資産の関係が、世界的な規模で切り離された」という「大変化」が発生したわけですが、「1970年代」は、今回の「パウエル議長の講演」でも説明されているように、「大インフレの時期」でもありました。また、今回、私自身が改めて考えさせられたことは、「ボルカー議長の金融引き締めが、どのような意味を持っていたのか?」ということでしたが、実際には、この時から、「デリバティブ」が誕生し、その後、本格的な「マネーの大膨張」を引き起こしたことも理解できるわけです。