ストックマーケットレポート・サンプル 2018.8.20号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

この10日間は、「金利」や「債券」に関するニュースが数多く出ていますが、この理由としましては、「金融抑圧(ファイナンシャル・サプレッション)の実施」が難しくなってきた点が指摘できるようです。つまり、過去10年間ほどの「金融市場」は、「資本主義社会」に特有の「自由な価格形成」が妨げられ、反対に、「社会主義」や「共産主義」のような「国家による価格統制」が実施されてきた状況でもあったようですが、この理由としては、ひとえに、「国債価格が暴落すると、先進各国が財政破綻の危機に瀕する可能性」が指摘できるわけです。

より具体的には、「ありとあらゆる手段が使われ、国債の買い支えが実施されてきた状況」のことですが、このことは、「金利」や「国債価格」などの推移、そして、「BIS(国際決済銀行)のレポート」などからも明らかなようです。特に、「2008年のGFC(大金融危機)」以降は、「世界の金融市場」が「日米欧の国々より、価格のコントロールが実施されてきた状況」でもあったようですが、現在では、この点に関して、大きな「変化」が発生している段階のようにも感じられるわけです。

つまり、現在では、「全ての手段」が使い果たされた結果として、本格的な「金融大混乱」が始まろうとしている段階とも思われますが、この点に関して、私自身が感じることは、現在でも、「市場の認識」と「私自身の理解」に、大きな乖離が存在する可能性になります。そのために、今回は、この点を詳しく説明させていただきますが、最初に注目すべき事実は、上記の「日米欧の金利上昇」に関するグラフであり、実際には、「6月」の「BIS(国際決済銀行)の年次総会」で指摘された「先進各国で金利上昇が発生している状況」が始まっているわけです。