ストックマーケットレポート・サンプル 2018.10.20号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

10月に入り、「世界の株価」が急落していますが、この点につきましては、「一時的な逆行現象」だと考えています。つまり、「波高きは天底の兆し」という「相場の格言」のとおりに、「上がったり、下がったりを繰り返しながら、気が付いたら、いつの間にか転換を終えていた」という「転換期」に特有の兆候が表れているようにも思われるわけです。ただし、今回は、「バブルの発生と崩壊」というような「通常の転換」ではなく、「コンピューターマネー」という「仮想現実の世界」から、「紙幣の大増刷」という「リアル(現実)の世界」への「大転換」になりますので、この点にも注意しながら、現状を詳しく説明させていただきます。

具体的には、10月8日の日経新聞に、「ドル不足 調達金利上昇」という記事が掲載されましたが、私自身は、このことも、「2018年9月が、歴史的な大転換期だった可能性」を表しているものと感じています。つまり、「金利」は、「お金(通貨)の値段」であり、「お金の量」が多い時には「金利が低くなる傾向」が発生し、反対に、「お金の量」が少なくなると「金利の上昇」が起きやすくなるからです。別の言葉では、「日本」で「1999年から現在まで、約20年間にわたり、ゼロ金利やマイナス金利が継続した」という事実は、この時に、「人類史上、未曽有の規模で、お金が創られ、その後、この資金が利用された状態」を意味しているものと思われるわけです。

(出典:日経新聞)

より詳しく申し上げますと、「2008年前後のGFC(大金融危機)」までは、「デリバティブ(金融派生商品)」の残高が急拡大し、また、「この前後に、残高がピークを付けた」という状況でもありました。そして、その後の「約10年間」は、後で述べますように、「最後の貸し手」である「世界各国の中央銀行」が、「バランスシートを大膨張させながら、国債を買い付け、超低金利状態を維持した」という状況でもあったわけです。しかし、現在では、「金融のメルトダウン」が、「コンピューターマネー」、あるいは、「デジタル通貨」などと呼ばれる「目に見えない、単なる数字」から、「目に見える紙幣」の部分にまで進展し始めた状況とも想定されるわけです。

(出典:株式会社テンダネス)