ストックマーケットレポート・サンプル 2018.11.10号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

「世界の株式市場」は、現在、想定以上の混乱状態となっており、実際に、「米国株」につきましては、「10月初めに新高値を付けた後、価格の急落に見舞われた状況」となっています。また、「日本株」につきましても、「10月2日に日経平均が27年ぶりの高値を更新した」という状況でありながら、その後は、「10月26日までに3500円弱の株価急落に見舞われた」という展開となっていますので、今回は、最初に、これらの点を検証することから始めたいと思います。

つまり、「私の想定」と逆行する動きが発生していますので、このような時には、「原因を追究して、自分の相場観に誤りがないかを検証する態度」が求められているものと考えているわけです。そして、「この作業をおろそかにすると、その後は、嘘の上塗り状態となる可能性」がありますので、私自身としましては、「今まで、この点を最も恐れ、結果の検証に対して、決して、曖昧な態度を取らない」ということを重要視してきたわけです。

米国の30年国債価格(週足)

別の言葉では、「自分の相場観を、常にチェックする態度」を貫き通してきたために、結果として、「いろいろな発見が可能だった」ようにも思われますので、今回も、早速、「世界の金融界で、どのようなことが起こっているのか?」を検証してみたいと思います。具体的には、最初に、「米国の30年国債」から見ていきますが、実際には、上記のチャートのとおりに、「9月に価格が急落した後に、戻り相場が発生している状況」となっており、このことは、「国債価格の暴落を恐れた人々が、必死になって国債の買い支えを実施した状況」でもあったようです。

また、この点につきましては、「日本の10年国債」も、似たような状況でしたが、その結果として発生した現象は、やはり、「プログラム売買の発生」でもありました。つまり、「国債の買い、株式の売り、そして、円高」という展開のことですが、今回、私が注目した点は、「株価」につきましては、「ミニ・ブラックマンデー」というような「急激な株価の下落」に見舞われながら、一方で、「為替」や「金利」につきましては、今までとは違い、それほど大きな「円高」や「金利の低下」が進行しなかった状況でもありました。