ストックマーケットレポート・サンプル 2018.11.30号
* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。
1:ファンダメンタル
以前から申し上げていますように、「11月」は、必ず「亥の月」となり、過去の経験則からは、「猪が山から出てきて畑を荒らしまわり、月末には、再び、山に帰るような相場」となるケースが多くなります。そして、今回も、このパターンが当てはまっているようにも感じていますが、一方で、「9月」から始まったものと思われる「本格的な金融混乱」、すなわち、「金融システム崩壊の危機」や「大インフレ」に関しては、依然として、「最後の攻防戦」が繰り広げられている状況とも言えるようです。
そのために、現時点で必要なことは、「さまざまな観点からの現状分析」であり、また、より重要なことは、「信用本位制の全体像」を正確に理解することとも言えるようです。具体的には、「1971年のニクソンショック」をキッカケにして、「世界の通貨制度」が、人類史上、初めて、「実物資産」と切り離された状況のことですが、この点につきまして、現在の「経済理論」では、依然として、「管理通貨制度」という、実情にそぐわない言葉が使われています。
管理通貨制度(かんりつうかせいど)とは、通貨の発行量を通貨当局が調節することで、物価の安定、経済成長、雇用の改善、国際収支の安定などを図る制度。本位制度に対していう。 管理通貨制度のもとでは通貨当局は金保有量にかかわらず通貨供給量を増減させることが出来るので、第二次世界大戦後から情報革命を背景に電子記録としての預金通貨を止め処なく増やしている。(出典:ウィキペディア)
つまり、「通貨の発行量」については、「各国の通貨当局が管理し、自由に増減が可能である」という理解のことですが、実際には、ご存知のとおりに、「今までに、さまざまなバブルが発生し、また、崩壊した」という状況でもありました。そして、このことは、「通貨制度は、国家や中央銀行といえども、自由に管理できるものではない」という「厳然たる事実」を意味しているものと考えており、そのために、私自身は、「1996年」から「信用本位制」という言葉を提唱し、使い続けているわけです。
より詳しく申し上げますと、「通貨制度」につきましては、必ず、「本位」が必要とされ、「1971年」まで「金本位制」が採用されていたことにつきましては、今までに詳しく説明したとおりです。そして、その後は、「信用本位制」の時代に変化したものと考えていますが、この点に関して、最近、気付かされたことは、「今まで、信用本位制の絵巻物を見せられていたのではないか?」、しかも、「ジグソーパズルを、同時に解いていたのではないか?」ということでもありました。