ストックマーケットレポート・サンプル 2018.12.30号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

2019年の干支

1:2018年を振り返って

「2018年」には、「米中の貿易戦争」や「北朝鮮情勢の変化」など、さまざまな事件が発生し、その結果として、世界は「一種の混乱状態」に陥ったようですが、私自身は、反対に、「長年、悩まされてきた問題」に対して、明確な「気付き」や「答え」が得られた年だったようにも感じています。具体的には、「1971年のニクソンショック」以降、「どのようなメカニズムでバブルが発生し、崩壊したのか?」、そして、「この時に、不良債権がどのようにして発生し、移転していったのか?」などです。

より詳しく申し上げますと、私自身は、金融界に携わって、今年で「42年目」になりましたが、この間を振り返りますと、最も悩まされたのが「デリバティブ(金融派生商品)」の存在でもありました。具体的には、「1980年代初頭」に誕生し、その後、「2008年前後に、約8京円という規模にまで大膨張した金融商品」のことですが、実際のところ、過去数十年間は、「なぜ、これほどまでの異常事態が、世界の金融市場で発生したのか?」を考え続けてきたわけです。 

別の言葉では、「なぜ、人類史上、未曽有の規模でマネーの大膨張が発生したのか?」、あるいは、「なぜ、長年、ゼロ金利が継続可能だったのか?」、また、「なぜ、世界的に、マイナス金利が発生したのか?」など、さまざまな問題に悩まされ続けてきたわけです。そして、この原因としては、「イエレン前FRB議長」が指摘するように、既存の「経済理論」が未熟な点などが挙げられるようですが、これらの要因を踏まえましても、「2018年」は、私にとりまして、「将来の展開が、はっきり見えてきた年」だったようにも感じられるわけです。

そのために、今回は、この点について、詳しく説明させていただきますが、今年、特に印象深かったことは、「4月」に、突如として、「本を執筆する衝動」に駆られ、「6月」に「金融メルトダウンが世界を襲う」という著書を上梓したことです。そして、この理由としましては、「2018年9月」が「世界の金融界において、重要な分岐点になる可能性」が想定されたからですが、実際には、今まで悩まされてきた「国債価格の暴落時期」について、「この前後に、何らかの事件が起こるのではないか?」という「閃き」が得られたわけです。

具体的には、「時間とエネルギーの左右対称理論」において、「中心線」を「2008年9月15日」、そして、「開始時期」を「1998年9月18日」に設定することにより、「2018年9月」という「新たな日時」が浮かび上がってきたわけです。つまり、「デリバティブの膨張した期間」と「量的緩和による国債買い付けが行われた期間」が、同じ長さになる可能性を考え続け、さまざまな検証を繰り返した結果、上記の日時が脳裏に浮かんだわけですが、実際には、「国債価格の暴落」は起こらなかったものの、「水面下で、大きな変化が発生したのではないか?」とも感じている次第です。