ストックマーケットレポート・サンプル 2019.7.10号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

「6月」に入り、「トランプ大統領の言動」が変化し始めたようにも感じていますが、実際には、「米中の貿易戦争」よりも、「米国とイランの戦争」の方に、エネルギーが注がれ始めた可能性のことになります。つまり、現在では、ご存知のとおりに、「日米安保問題」に言及するとともに、「中国や日本に原油を供給するルートであるホルムズ海峡を、なぜ、米国が守らなければいけないのか?」などのコメントを始めているわけです。そのために、今回は、「6月に発生した事件」を振り返りながら、「トランプ大統領の思惑」を考えてみたいと思います。

安倍首相とロウハニ大統領の会談

(出典:日刊ゲンダイ)

ホルムズ海峡タンカー襲撃事件

(出典:BBNEWS)

具体的には、「6月12日」に、「安倍首相によるイラン訪問」が行われたわけですが、この点に関して、最も注目すべき事件は、上記の「タンカー襲撃事件」とも思われるわけです。つまり、「アメリカ政府」は、事件の直後に、「攻撃の背後にイランの影が存在する」という情報を流したわけですが、一方で、海外では、「今回の出来事は、第二のトンキン湾事件ではないか?」というような意見も聞かれるわけです。そのために、現時点で必要なことは、「事実の確認」、そして、「トランプ大統領の思惑を検討すること」のようにも感じられるわけです。

トンキン湾事件は、1964年8月、北ベトナム沖のトンキン湾で北ベトナム軍の哨戒艇がアメリカ海軍の駆逐艦に2発の魚雷を発射したとされる事件である。 これをきっかけに、アメリカ合衆国連邦政府は本格的にベトナム戦争に介入、北爆を開始した。アメリカ合衆国議会は、上院で88対2、下院で、416対0で、大統領支持を決議した。しかし、1971年6月、「ニューヨーク・タイムズ」が、いわゆる「ペンタゴン・ペーパーズ」を入手し、事件の一部は、アメリカ合衆国が仕組んだものだったことを暴露した。(出典:ウィキペディア)