ストックマーケットレポート・サンプル 2019.7.20号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

この10日間は、「7月21日に予定されている参議院選挙」が、マスコミの主な関心事の一つでもあったようですが、この点に関して、私自身が驚かされたことは、「40歳以下の年齢層を中心に、日本人が、真剣に年金問題を悩み始めた状況」でもありました。具体的には、「自分は、本当に年金をもらえるのか?」、また、「自分の老後は、いったい、どのようなことになるのか?」などですが、この時に感じたことは、「なぜ、20年以上前の問題が、現在になって、再び、議論され始めたのか?」ということでもあったわけです。

つまり、「1990年代の後半」には、「米国の財政赤字や貿易赤字の問題」などにより、「日本の国家財政」につきましても、「すでに、大きな危機感が出ていた状況だった」という点が思い出されたわけです。そして、この時には、「年金」や「医療保険」についても、当然のことながら、「制度の存続が難しくなるのではないか?」という認識が、「日本国民」の間に広まっていったわけですが、今回の選挙では、「老後の2000万円問題」をキッカケにして「年金問題だけに、人々の興味と関心が集まっている状況」とも言えるわけです。

戦後の世界情勢

(出典:株式会社テンダネス)

別の言葉では、現在、「国家の財政問題」や「日銀の現状」などは、まだ、注目されていない状況であり、この点につきましては、「20年間の空白期間」とでも呼ぶべき状況のようにも感じられるわけです。そして、このことには、「20年以上も継続した、日本の実質的なゼロ金利政策」が深く関わっているものと思われますが、現在、強く感じていることは、「過去20年間の状況を、より詳しく検証する必要性があるのではないか?」ということです。