ストックマーケットレポート・サンプル 2019.8.20号
* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。
1:ファンダメンタル
「世界の金融市場」は、7月頃から「本格的な混乱」に突入し、今後、「より一層、混乱が加速する状況」を想定していますが、現在、最も重要なことは、「トランプ大統領の暴走」などに惑わされず、「長期的な観点から、今後の動きを予想すること」だと考えています。別の言葉では、「過去の推移」を詳しく分析しながら、「現状を、正確に理解すること」でもありますが、この点に関して重要な点は、「貿易戦争の激化」が「景気の悪化」や「税収の減少」に繋がり、その結果として、「国債の買い手が急減する事態」だと考えています。
つまり、現在では、「株価」が値下がりしながら、一方で、「国債価格」が史上最高値近辺に位置している状況となっており、このことは、実際のところ、典型的な「バブルの状態」とも考えられるわけです。別の言葉では、「約20年間の空白期」を経て、「2019年」に、「国債のバブル」が世界的に発生している可能性のことですが、この点を理解するためには、やはり、「足掛け21年」にわたり継続した「日本の実質的なゼロ金利」、すなわち、「デリバティブのバブルが産み出した金融界のブラックホール」を、深く分析し、理解することが重要だと感じています。
より具体的に申し上げますと、過去一年余りの「米中貿易戦争」について、「実際に、どのような効果が存在したのか?」を考えることでもありますが、私自身としては、「今回の『第4段の関税引き上げ』までは、問題の先送りが成功したのではないか?」とも感じている次第です。別の言葉では、次の「日本の10年国債」が象徴するように、「マクロプルーデンス」、すなわち、「金融システムの安定」のために必要な条件は、「決して、国債価格を暴落させない」ということだったものと思われるわけです。