ストックマーケットレポート・サンプル 2019.7.30号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

今回は、「1999年に、なぜ、ITバブルが発生したのか?」、また、「2000年に、なぜ、国債バブルが崩壊しなかったのか?」を考えながら、「時空の歪み」や「意識の歪み」などを検討してみたいと思います。つまり、私自身にとりまして、いまだに解決できていなかった問題が、「なぜ、2009年に、金のバブルが発生しなかったのか?」ということでしたが、今回、はっきり見えてきたことは、「私自身が、ITバブルの意味を理解できていなかった可能性」でもありました。

歴史から学ぶ富の移転・10年サイクル

(出典:株式会社テンダネス)

より詳しく申し上げますと、「1979年の金(ゴールド)バブル」、そして、「1989年の日本株と土地のバブル」を経験したことにより、私自身は、「1999年に、国債バブルが発生する可能性」を想定していました。つまり、「10年毎に富が移転する法則」のことですが、実際に起こったことは、「国債バブルは発生したものの、その後20年以上も破裂しなかった」という展開でもあったわけです。別の言葉では、「デリバティブ(金融派生商品)のバブル発生」が、「時空の歪み」を引き起こしたものと思われますので、今回は、この点を、詳しく検証させていただきます。

つまり、「なぜ、足掛け21年も、日本の実質的なゼロ金利が継続できたのか?」を考えますと、結局は、今までの説明のとおりに、「お金の量」が、大きな役割を果たしていたことも理解できるわけです。具体的には、「金融界のブラックホール」とも呼ぶべき「デリバティブのバブル」が発生したことにより、今まで、「世界全体が、超低金利状態を継続可能だった」、また、「世界中の人々が、竜宮城の浦島太郎のような生活を享受できた」ものと考えられるわけです。