ストックマーケットレポート・サンプル 2019.11.30号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

今回は、「サステナビリティ(持続可能性)」と「ティッピングポイント(臨界点)」について考えてみたいと思いますが、最近になって気付かされたことは、「現在、世界中の人々が、『二段階の臨界点』に直面している可能性」になります。具体的には、最も大きな「臨界点」が、「6度目の大量絶滅」と言われる「地球環境の破壊」であり、この点につきましては、「怒りの国連演説」で「16才のグレタさんがコメントしたとおりの状況」だと考えています。

そして、もう一つの「臨界点」は、「マネーバブルの破裂」になりますが、私が想定していたことは、「マネーバブルの破裂」とともに「人類の覚醒」が起こり、その結果として、「世の中が、より進化する可能性」でもありました。しかし、最近の情勢を見ますと、「地球環境の悪化」に関して、「想定以上のスピードで進行している可能性」があり、そのために、最近では、再び、「2年前に出された書簡が注目を浴びている状況」のようにも思われるわけです。

具体的には、「2017年11月13日」に発表された「世界の科学者による人類への警告(最新版)」という「書簡」のことですが、今回、ご紹介するのは、このことに関する「AFP通信の記事」になります。つまり、「現代人が、絶対的な信頼を置いている科学者が、現在、地球環境に対して、どのような意見を述べているのか?」が書かれたものです。そして、内容としては、「2017年の最新版では、地球が抱える問題の大半が、はるかに悪化している状況である」と述べられるとともに、「世界184か国の科学者1万5000人以上が署名した書簡であり、世界の科学者による人類への警告:第2版である」とも説明されているわけです。

ただし、この問題については、私自身も深刻度が把握できず、「マネーバブルの破裂だけに注目していた」という状況でしたが、この書簡では、次のとおりに、「世界の人口」に、大きな注目が集まっていることも理解できるわけです。そのために、最初に、現状を補足説明しますと、「2019年」では「77億人」にまで「世界の人口」が増えており、その後、「2030年に85億人」、そして、「2050年には97億人」にまで増える展開が想定されています。つまり、世界的な「人口爆発」が継続しており、このことも「地球環境の悪化」に拍車をかける大きな要因となっているわけです。

世界の科学者らが25年前に公表した地球環境への脅威に関する「人類への警告」の最新版が発表され、地球が抱える問題の大半が「はるかに悪化」していると警告された。新たに発表されたのは、世界184か国の科学者1万5000人以上が署名した書簡「世界の科学者による人類への警告:第2版」。米専門誌「バイオサイエンス(BioScience)」に掲載された。米科学者団体「憂慮する科学者同盟(Union of Concerned Scientists)」が1992年に発表した初版に署名した専門家は1700人だった。最新版によると、初版発表以来、環境に対する重大な脅威のほぼすべてがその深刻さを増しており、特に急増する世界人口は1992年以降で20億人増え、35%の増加という。その他の主要な脅威としては、化石燃料の使用が後押しする地球温暖化と炭素排出量の増大、持続不可能な農業、森林破壊、淡水不足、海洋生物の減少とデッドゾーン(酸欠海域)の拡大などが挙げられている。「これらの憂慮すべき傾向が浮き彫りにしているように、人類は今2度目の警告が与えられている」と、書簡は指摘している。(出典:AFP通信)