ストックマーケットレポート・サンプル 2019.12.20号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

今回は、「富の源泉」について説明させていただきますが、この理由としては、「11月30日の日経新聞記事に、私自身が触発された。あるいは、大きな違和感を覚えた」という点が挙げられます。具体的には、「Neo economy 昨日とは違う明日」という特集記事の、「産業革命以降の工業化社会は大量生産で生産性を上げ、賃金上昇を通じて成長の果実を行き渡らせてきた。富の源泉がモノから知識やデータに移り、分配の法則も変わった。時代に追いついていますか?」という意見のことです。

つまり、添付しました「富の源泉」というコラムのとおりに、「富のバブル」に関して「最終段階を象徴するようなコメント」が出たものと感じたわけですが、ご存知のとおりに、「西暦1200年から2000年」までの「800年間」は「西洋の時代」であり、この時の主要な価値観は「唯物論」でもありました。そして、この間は、「目に見えるもの」や「物質」が重要視された時代でしたが、実際には、「西暦1200年前後」から始まった「ルネッサンス(古代文明の復活)」により、その後、徐々に、「物質文明」や「マネー」への信頼感が強くなっていったわけです。

文明法則史学

そして、最後の段階では、私が提唱する「信用本位制」のように、「マネー(通貨)の根本」が「単なる数字」にまで「堕落」しましたが、このことは、「バブルの特徴」である「人々の意識や認識が、ある一定の考えに凝り固まった状態」とも言えるわけです。つまり、「お金が、人生で最も大切なものである」という認識に凝り固まり、その結果として、「お金」が「現代の神様」となった状況のことですが、この点に関して重要なポイントは、「現在の状態が築かれるまでには、約800年という、実に長い時間が必要だった」ということです。

そして、現在、最も注目すべき点は、前述のとおりに、「バブルの最終局面を象徴するようなコメント」が出た状況であり、実際には、「本末転倒が極まり、すでにバブルが破裂を始めた可能性」があるようにも感じられたわけです。つまり、「富の源泉」、すなわち、「富は、どのようにして生み出されるのか?」という問題に関して、「今後は、知識やデータが、富の源泉となる」とも述べられており、このことは、「知識やデータを持っていれば、お金持ちになれる」という理解のことでもあるわけです。