ストックマーケットレポート・サンプル 2019.12.30号
* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。
1:2019年を振り返って
「2019年」は、私自身にとりまして、いろいろな面で「記憶に残る年」となりましたが、その理由としては、次の「三つのキーワード」により、いろいろな「謎」が解けるとともに、今までの「推移」や「展開」が、よく理解できたように思われたからです。具体的には、「金融界の白血病」、「金融界の玉手箱」、そして、「金融界のブラックホール」のことですが、最初の「白血病」につきましては、ご存知のとおりに、「2月13日に、水泳の池江選手が、突如として、自分自身の白血病を公表した」という状況でもありました。
つまり、「頑健な身体を持つ池江選手」といえども、「血液のガンにかかると、自分の身体をコントロールできなくなる」という状況に陥ったわけですが、この時に感じたことは、「この出来事が、今年の世界情勢を暗示しているのではないか?」ということでした。具体的には、「金融が経済の血液である」という点を、改めて、認識させられるとともに、現在の「デジタル通貨」が「紙幣」に置き換わった時に、「金融界の白血病が発生するのではないか?」とも感じたわけです。
そして、「9月17日」に、突如として発生した「米国翌日物金利の急騰」は、実際のところ、「このことを象徴する出来事ではないか?」とも感じた状況でもありました。つまり、現在の通貨制度である「信用本位制」に関して、必須条件とも言える「コンピューターマネー」が枯渇し始め、その結果として、「資金の逆流」が始まった可能性のことですが、実際には、「金融機関の資金繰り」に問題が発生し、中央銀行である「FRB」が、大量の資金供給を始めた状況でもあったわけです。
また、次の「金融界の玉手箱」につきましては、「2月22日に、はやぶさ2が惑星リュウグウへの着陸に成功した」というニュースを見た時に、「1999年から始まった日本のゼロ金利」、そして、この原因となった「デリバティブの大膨張」が思い出された状況でもありました。つまり、「この間、世界中の人々は、有り余るお金を使い、竜宮城でドンチャン騒ぎをしていたような状況だったのではないか?」と感じたわけですが、この点につきましては、「6月に開催されたBISの年次総会」で「時間的なトレードオフ」という言葉が使われたことも見て取れるわけです。
具体的には、「因果応報」や「楽あれば苦あり」という言葉のとおりに、「20年以上も継続した日本のゼロ金利」、あるいは、「約8京円の規模にまで膨らんだデリバティブ」に関して、今後は、「大きな反動」が想定される状況のようにも感じられたわけです。そして、このことが、「4月10日」に発表された「ブラックホールの撮影成功」と重なって見えたわけですが、実際には、次のグラフにおきまして、「緑の丸」で囲った部分が、「金融界のブラックホール」であり、この中に、「人類の欲望が、全て吸い込まれた状況」のようにも思われるわけです。