ストックマーケットレポート・サンプル 2020.2.10号
* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。
1:ファンダメンタル
今回は、「1月21日から24日」までの「4日間」にわたり、「スイスのダボス」で開催された、いわゆる「ダボス会議」について説明させていただきますが、この会議の正式な名称は、「世界経済フォーラム」であり、ご存じのとおりに、「毎年1月に、世界のリーダーが集まる会議」とも言われています。そして、「1971年」から始まっているために、今回で「50回目」を迎えたわけですが、今回、注目すべき点は、「資本主義の再定義が主題になった」という「事実」だと考えています。
世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)は、資本主義の再定義が主題になった。株主への利益を最優先する従来のやり方は、格差の拡大や環境問題という副作用を生んだ。そんな問題意識から、経営者に従業員や社会、環境にも配慮した「ステークホルダー(利害関係者)資本主義」を求める声が高まる。中国主導の「国家資本主義」に抗する新たな軸の模索が始まった。我々の知っている資本主義は死んだ。21日のダボスでの討論会で、顧客情報管理の大手、米セールスフォース・ドットコムのマーク・ベニオフ最高経営責任者(CEO)が声を上げた。企業は株主への利益の最大化ばかりに目を奪われ、「不平等と地球環境の緊急事態を招いた」と語った。
より具体的には、上記のコメントとグラフのとおりに、「中国主導の『国家資本主義』に抗する新たな軸の模索」や「我々の知っている資本主義は死んだ」などのように、「今までとは違った表現」が使われているようにも感じられたわけです。しかも、「不平等」や「地球環境の緊急事態」にも言及されていますので、「1971年のニクソンショック」の年から始まった「ダボス会議」につきましては、やはり、大きな「節目の年」を迎えているのではないかとも感じた次第です。