ストックマーケットレポート・サンプル 2020.2.29号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

現在は、「新型コロナウイルス」の「パンデミック(世界的な流行)」が危惧されていますが、この問題に関する注意点は、やはり、「実体経済」と「マネー経済」との関係性だと考えています。つまり、「新型コロナウイルス」につきましては、現在、さまざまな「経済活動の停止」、そして、「実体経済の機能不全状態」を引き起こしていますが、私自身としては、その後に想定される「マネー経済の白血病」に対して、より一層の「危機感」を覚えている状況とも言えるわけです。

(出典:株式会社テンダネス)

別の言葉では、「風船の破裂」と同様のメカニズムが働く状況を想定していますが、実際には、「風船の内部と外部の圧力差」に「ゴムの力」が耐えきれなくなったときに「風船」が破裂し、「内外の圧力差」が解消される展開のことです。そして、この点を、現在の世界経済にあてはめますと、現在は、「実体経済の実質的な縮小」により、「実体経済とマネー経済の圧力差」が高まっていることも見て取れるわけです。しかし、今後は、「税収減」が「国家の財政」に悪影響を与え、その結果として、現在の「超低金利状態」が維持できなくなる可能性も想定されるわけです。

つまり、「国債価格の暴落」とともに「超低金利の蓋」が外れ、その結果として、「世界のマネー」が、一挙に、「実体経済」に流れ込む状況を想定していますが、実は、このことが、「1991年のソ連で発生した大インフレのメカニズム」とも考えられるわけです。具体的には、「実体経済の悪化」が「税収源」に繋がり、その後、「国債の買い手」がいなくなったときに、「国債価格の暴落」が始まった状況のことですが、その後は、きわめて短期間のうちに、「紙幣の大増刷」が実施され、最後には、「インクがなくなるまで、紙幣の増刷が実施された」という状況でもありました。